暑い日のカメラとスマホの熱エラー 炎天下と内部発熱

デジカメDIY・トラブル
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忙しい時にありがちな熱トラブル

camera heat damage

炎天下のプールサイドで撮影中にカメラがエラーを表示しました。
「発熱しているので休止します」と表示して電源が切れました。
カメラ本体は触れないほど熱くなっています。

一度こうなると自然に冷却するには時間がかかります。
急いで撮影再開すると次のエラーはさらに早く発生します。

カメラ内部の熱が移動して「放熱」するのを待つしかありません。
内部に閉じ込めると長時間冷えません。

スマホとデジタルカメラはバッテリーを使った分だけ発熱します

これはどうしても避けられません。
使った電力はヒーターと同じく熱エネルギーになります。
これは内部の部品からから発生する熱です。
センサー/CPUなど消費電力の多い半導体やバッテリーなども発熱します。
スマートフォンはもちろん、カメラは一眼レフタイプでもミラーレスでも同様です。

夏のデジタルカメラは外部からも加熱されます

真夏の野外では素手で触れないくらいに黒い金属ボディのカメラは熱くなります。

今日は平気でも数日後は故障して動かないかもしれない。
ちなみに防水カメラが壊れても通常は保証はされません。

負担が大きければプロ用機材でもすぐに故障します。
(実際に経験あり)

防水タイプのスマホは比較的放熱性が悪い印象

防水タイプのカメラとスマホが良いだろうと思って買いましたが、
パッキン・シールで密閉してあるため放熱性能が悪い感触です。

限界性能は実際にテストしないとカタログからは分からない部分です。
製品によって放熱性が良い機種とそうでない機種があります。

消費電力イコール発熱なので、スペック表からある程度予想できます。

いったん加熱エラーすると再び使えるまでに30分以上かかることも

エラーを繰り返してループ状態に入ると事実上使用不能となります。
真夏の環境では冷えるまでに時間がかかります。
そして加熱なるのは比較的短時間です。
放熱ができない環境ではあり得ます。

電源を切って放置してもなかなか冷えないことがよくあります。

  • 外気温度が高すぎる
  • 密閉されてるためカメラは放熱性が悪い

氷などで急速冷却するとさらに危険な現象が頻発します。(後述)

実際に真夏の炎天下で実施したデジタルカメラの熱エラー対策

プールサイド

1、日陰を作る

これが出来れば苦労しませんが、気を使う価値はあります。
撮影するまで長時間カメラを放置することがあります。

他にもいろいろ用事があるので気がついたらカメラだけ炎天下に放置してる感じです。
気がついたときは金属ボディが触れないくらい加熱してます。

なので安全な場所に置くのが一番です。

2、警告!冷たいもので冷やして結露で撮影不能!(最悪)

過冷却すると結露して終わりです。
こうなると当分そのカメラ(特にレンズ)は撮影できないです。
(必ず予備のカメラを持っていくのでこれで撮影続行します。)

結露

高湿度の山や海でエアコンで冷やした状態で野外に出て撮影不能になることがあります。
一瞬で結露してカメラもレンズもびしょ濡れになります。

荷物はバッグなどに密閉してあります。
いきなり温度湿度の違うところで開放するとアウトです。

高湿度で温度差を作ると結露は回避できません。
その対策は「ゆっくり時間をかけて機材と気温の温度を合わせる」だけです。

野外ロケでモデルが完成するのを待機して、いきなり機材を外に出してアウトになったことがあります。(だからカメラは複数用意します)

過去に飛行機で移動する時にも何度かやられました。
沖縄とか東南アジアとか気温差が半端ではありません。
着いてすぐに撮影する場合は機材を分ける注意が必要です。

そもそも飛行機で預けた荷物はカーゴ室の超低温で冷えてることがあります。(上空はマイナス数十度)
荷物を開けたら液体ボトルが凍ってた経験もあります。

3、遮蔽物(アルミ板)

これは耐久性があって成功した方法です。
外食ビジネスのフランチャイズの仕事の時にやりました。
撮影中はカメラはセットに置きっぱなしで作業があるので、気がついた時は加熱してダメになります。

DIYでアルミ板でカメラの屋根を作って遮蔽します。
NASAの衛星や宇宙ステーションを金属箔のフィルムで覆って輻射熱から遮蔽するのと同じ方法です。
ただし勝手に反射して強烈なレフ板にならないように要注意です。

4、タオル(空気断熱)

写真の白いタオルは実際に私の仕事風景です。
効果は限定的ですがコツはふわふわした空気層です。
空気層は断熱性が高いです。

専門的なカバーもいくつか試したけど余計な手間で邪魔で使わなくなりました。

5、センサー熱

ミラーレス機とライブビュー機能は熱に弱いです。
最近はかなり改善されてますが機種によっては炎天下では心配で使用できないです。

これは加熱するとカメラがエラーメッセージを出して自動終了します。
問題は一度加熱エラーするとなかなか冷えないことです。

たとえ屋内でも熱源は主にイメージセンサーなので対策は一時的にレンズを外す程度です。
したがって積極的に冷却する方法はあまり無いです。
(上記のように水や氷を使うと結露や浸水などの事故になります。)

6、ピントがボケる?レンズの歪み?

本当に炎天下で撮影するならこれも有り得ます。
安価なタイプの製品は思ったより熱で伸縮します。

鏡胴が歪んだのかピントがずれた(どうしても結像が甘くなる)ことが何度かあります。
時間をかけて自然に冷却するとピントが元に戻るのでレンズ本体の熱伸縮だと思います。

「製品の個性」もあるので触れないくらい熱くなる時でも写りが良いセットを見極めて使うことになります。

ちなみに昔のフィルム時代には炎天下で絞り羽のオイルが流れ出したことがあります。
重なり合った羽がオイルで貼り付いてクイックな動きが出来ないので工夫してシャッターしました。

7、予備のカメラボディ

これは確実に見えますがさらに問題が大きくなります。
2台目が加熱するまでに1台目が回復しないと交代できません。

レンズ交換式カメラであれば、
ホコリの入らない安全な状態で暗所に置く、
レンズとバッテリーを外して開口部を作る。

注意事項は絶対に結露を防ぐこと
特にレンズは内部に何層にもガラスが入っています。
ズームレンズだと10数枚ものレンズが重なって入っているタイプも多いです。
もともと通気性がないので一度結露したら長時間回復できません。

ペルチェ素子クーラーとは

ペルチェ素子については以前書いていたのですが普通のカメラには使えないので記事を削除していました。

最近の暑さは異常なので、よく話題になるペルチェ素子クーラーを選択肢としてメモしておきます。

ペルチェ素子クーラーというものは以下の特徴があります。

  • 暑い気候でも冷やすことができる
  • 大きな電力を消費する
  • 同時に高温の排熱も発生する

ペルチェ素子クーラーは必ず結露対策しないとダメです。
結露したら長時間カメラは使用できません。

次に電力の確保が問題です。
大容量のバッテリーが必要です。
普通のデジタルカメラとは比較にならない大きな電力を要求します。

最後に高熱が発生する問題です。
ペルチェ素子クーラー片方が冷たくなり、その反対側が熱くなります。
冷蔵庫の裏側が熱を出すのと同じです。
この熱をどこかに逃さないといけません。

ペルチェ素子クーラーはアマゾンでこんな製品が販売されてます。


サンワダイレクト スマホクーラー
カメラを持った女性
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